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BUSINESS

<2023年8⽉を振り返って>⼭内英貴

8月は前月までの流れから一変して、株式・債券ともにやや調整色の強い動きとなりました。そのなかで、為替市場でのドル高と、日本株の相対的な底堅さが印象的です。

インフレ進行と金利上昇が先行した欧米諸国に落ち着きが見えてきた一方、緩和的な姿勢を維持し続ける日本銀行の政策が注目されます。為替市場でのドル高円安、生活必需品を中心とする物価上昇が実質賃金に与える影響など、金融緩和政策のマイナス面も目立ち始めており、来年春闘にかけて2年連続での賃上げが見えてくると、現時点で市場が織り込んでいるより前倒しでの金融政策正常化の可能性が出てきました。

9月は毎年一回の基本資産配分見直しのタイミングです。
とくに為替市場の現状は、ドル高円安の流れとヘッジコストの高止まりという両面から、当戦略にとっては逆風となってきましたが、日米の金融政策の方向性が変わり得る局面でもあり、円建てでのリスク(価格変動)管理を最重視する基本方針に則り、為替リスク管理の在り方については慎重に調査検討を進めています。

GCIエンダウメントファンドは、オルタナティブ投資を含めた分散の高度化により、ポートフォリオのリスクをコントロールして、リスク・リターンの最大化を図ることを目指しています。短期・中期の変動に振らされずに、変化し続ける環境にも右往左往することなく、グローバル経済の成長という果実を長期的に蓄えていくことを引き続き徹底してまいります。