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Managed Futures(マネージド・フューチャーズ)戦略の基礎

ヘッジファンドの運用戦略で重要なポイントは、いたずらにリスクを取るのではなく、いかにリスクをコントロールしていくかにあります。

一般的なヘッジファンドのイメージは、一方向の相場トレンドに過大な投資をする、大量の資金を使って相場を形成する、といったものかもしれませんが、身近なヘッジファンドには全くそのような動作は見られません。
むしろ、収益の極大化というよりも、(何か起こったときに)損失をいかに小さくするかをより重要視しているといっても過言ではありません。
一般の投資信託はロングオンリーが中心となっています。株式でも債券でも、一旦、有価証券を組入れると、相場が下落するとリスクヘッジのしようが有りません。(もちろん、損切りして損失を最小化することは可能です。)つまり、上昇局面でのみ収益を上げられるわけです。
一方、ヘッジファンドの中の一つの取引形態であるManaged Futures(マネージド・フューチャーズ)は、現物取引をしません。取引対象となるのは、株価指数・金利指数/国債先物・為替先物・商品先物といった金融商品先物でポートフォリオを構築します。
文字通り、Managed Futures(マネージド・フューチャーズ)は先物(Futures)を管理・運用(Managed)して収益を上げる運用戦略です。


マネージド・フューチャーズが優れている点としては以下4点が挙げられます。

(1)証拠金を取引所に預けて、様々な投資対象資産が投資可能。想定元本の2~3割程度の証拠金で取引可能。

(2)取引の流動性が確保されており、日次でファンドの基準価額が計算される。

(3)日計り短期トレードを志向しないのであれば、本邦で全世界の投資対象資産が取引可能。(時差を気にする必要はない。)

(4)相場上昇局面でも下落局面でも、収益獲得機会がある。

以上です。

ヘッジファンドは海外市場でないと取引できない、運用場所は海外オフィスでないといけない、と考えてらっしゃるみなさんも多いのですが、戦略によっては十分、国内で対応可能です。
投資のご経験が豊富な方であればお分かりかと思いますが、リスクを抑える(コントロールする)ことがストレスを抑え、長期の投資につながるのです。