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BUSINESS

<2023年1⽉を振り返って>⼭内英貴

 1月は、物価動向の落ち着きをうかがわせるデータが発表される中、米国経済の軟着陸に期待が高まり、金利低下(債券価格は上昇)と株高というリバウンド相場となりました。

 『1月効果』という市場アノマリーが経験的にはよく知られています。1月月間の株価動向が1年を示唆する(1月が上昇なら年間で上昇、その逆もまた然り)というもので、債券・株式など資産価格がほとんど下落した昨年のトンネルから出口を抜けたような楽観論も広がっています。その筆頭格が「適温相場が戻ってきた」と、金利安定と将来的な低下、それに裏打ちされた株高を期待する見方です。
 もっとも、米国労働市場は思いのほか強く、地政学的問題もあって、物価動向がそんなにうまく落ち着くのか、予断を許さないと思います。

 一方、グローバル・マクロ系のヘッジファンド・マネジャーなどには、市場コンセンサスとは異なり、40年間続いたディスインフレと金利低下トレンドの終焉により、いままでとは異なるステージに入ったとする見方があります。インフレの粘着性を軽視するのは危険と繰り返し示唆しているFRBも似たような見立てかもしれません。

 GCIエンダウメントファンドは市場見通しの振幅からの影響をできるだけ抑制するためのリスク分散を徹底し、為替変動リスクもヘッジしています。短期・中期の変動に慌てることなく、グローバル経済の成長という果実を長期的安定的に蓄えていくことを引き続き徹底してまいります。継続は力なり、という言葉を年頭において改めて再確認し、信念をもってブレずに長期運用を続けてまいりましょう。