資産運用を
コラム学ぼう!
Let's learn by column

BUSINESS

<2022年5⽉を振り返って>⼭内英貴

 引き続き、ロシア・ウクライナ情勢やゼロ・コロナ政策を堅持する中国経済の行方など、金融市場を覆う不確実な材料には事欠きませんが、なんといっても、グローバルな物価動向と金融政策の行方が最大の材料です。市場の一部の懸念をよそに、米国を筆頭に実態経済はなかなか底堅く、非常に長く続いてきた超低金利時代はついに終焉することになりそうです。


 一方、そうしたグローバルな潮流に抗するのが日本と中国で、そうした政策の歪みは為替市場にしわ寄せされます。この状況が続く限り、為替市場では日銀に政策変更を迫る催促相場が続くのでしょう。現状は、1998年の市場環境とよく似たところがあると思います。


 しかしながら、遠くない将来に日本でも金融政策の正常化に向けた動きが始まったり、あるいはグローバルに予想外のリスクオフが進む場合には逆方向への大きな反動も考えられます。


 GCIエンダウメントファンドは、市場の先行きを予想して当て続けることは不可能であるとの考え方に基づき、オルタナティブへの配分を含めたリスク分散を可能な限り行う設計となっています。引き続き「慎重なる楽観」という姿勢を崩さず、受益者のみなさまとともに、所定のリスクを取り続け、長期的なリターンの積上げを目指してまいります。