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BUSINESS

<2021年6⽉を振り返って>⼭内英貴

 2021年も折り返し点を通過しました。この半年間を振り返ると、当初はワクチン接種やインフレ率上昇を
背景に長期金利が上昇し、資産価格には調整圧力がかかりやすい状況でしたが、FRBがインフレ圧力は一時的
なものとの見方を堅持し、金融政策を維持する姿勢を堅持していることから、6月はリフレーション・トレー
ドにポジション調整が入り、米国長期債は2.5%から一時的には2%付近まで大幅な買戻し(金利低下)が進
みました。FRBが依然としてマーケット・フレンドリーであるとの市場の信頼と、その結果として中央銀行か
ら相変わらず水のように湧き出してくる大量のマネーにより、S&P500など米国株式市場は最高値圏を更新
しています。

 引き続き、メインシナリオは「中央銀行に逆らうな」であり、市場参加者はバスに乗り遅れまいとするので
しょうが、その結果として、市場が水膨れを続けると、ネガティブな材料に対しての脆弱性は増していきま
す。今年のこる半年間は、一方向の上昇トレンドというよりは、ときに大きく上下するレンジ相場に入って
いくのではないかと考えています。

 米国の住宅市場はとても堅調であることや、中国をめぐる地政学リスクがグローバルなサプライ体制にショ
ックを与える可能性など、物価の推移とFRBからは引き続き目が離せません。

 GCIエンダウメントファンドは、オルタナティブ投資を活用することにより、そうした潜在的なリスクにも
構えながら、グローバルな構造改革とそれに伴う成長からのリターンをじっくりと積上げていくスタンスで
す。引き続き「慎重なる楽観」という姿勢で、受益者のみなさまとともに、整斉と所定のリスクを取り続け
てまいります。