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BUSINESS

<2020年6⽉を振り返って>⼭内英貴

 早いもので、お正月の時点では世界中の人たちがまず想像もしていなかったような展開となった2020年も折り返しました。「人の噂も七十五日」ということわざがありますが、COVID-19の収束はみえない状況が続いてはいるものの、マーケットの関心は移ろっている感があります。よい意味でも、そうでない意味でも「コロナ疲れ」かもしれません。
 市場参加者や政策当局など特定のプレイヤーと違って、有象無象のプレイヤーの集積ともいえるマーケットは、結果的に将来を織り込みますし、また、マーケットに織り込まれることによって将来自体も影響を受けるように感じます。禅問答のような話ですが。
 今後は、COVID-19それ自体よりも、それによって大きく影響を受けつつある政治経済動向にマーケットの関心は移っていくものと思われます。米国大統領選挙や日本の政局、香港情勢まで踏み込んだ中国習近平政権の動向など、注目材料はたくさん控えています。そしてまた、それを多分に意識してすでに実行に移されている過去に例をみないような経済政策の成否が、マーケットを動かしていくことになります。
 所定のリスクを取り続ける対価として長期的にリターンを積み上げていくことができるという原点を改めて心に刻み、引き続きブレることなく、長期投資を続けてまいりましょう。