<2026年5月を振り返って>山内英貴
<今月を振り返って>
5月のグローバル株式市場は、米国・欧州を中心に企業業績の堅調と AI・半導体関連の上昇に支えられ、世界的にリスクオンが続きました。S&P500 指数、先進国株(除く米国)、日本株(TOPIX)と主要市場が揃って上昇しています。一方、インフレ警戒を背景に米国の長期金利が高止まりするなか、米国総合債券、国内リート(東証REIT)は大きく調整するなど、金利敏感資産には引き続き圧力がかかる展開となりました。こうした市場環境のもと、当ファンドの月次騰落率は成長型+1.6%、安定型+0.6%となりました。株式市場の堅調さと金利敏感資産の軟調さが同時に観測されたことは、私たちが想定する「名目成長レジーム」の特徴を改めて示す結果となりました。
<組入れヘッジファンドの寄与について>
当ファンドが組み入れる2本のヘッジファンドについては、当月は対照的な結果となりました。GCIシステマティック・マクロファンドは前月に続きプラスを確保し、4月のトレンド転換局面からの整理が進みつつあります。一方、GCIディバーシファイドアルファファンドは引き続き調整となりました。 GCIシステマティック・マクロファンドは、トレンドフォロー系CTAに分類される戦略で、ノイズによる取引コストを抑制するため、リバランス頻度を抑えた設計となっています。そのため4月のようなトレンド転換局面は苦手な面が出ましたが、5月にかけてトレンドが落ち着いたことで、戦略本来の特性が機能し始めた格好です。GCIディバーシファイドアルファファンドはマルチモデル(複数戦略)ですが、マーケット・ニュートラル系を主体としているため、5月のように株式市場が一方向に力強く上昇する局面では、市場ベータが選好されやすく、相対的に苦戦しやすい環境となりました。 当ファンドが組み入れるヘッジファンド2本については、引き続き丁寧に検証し、改善に努めてまいります。短期的な結果に過剰反応して戦略そのものを変更したり、市場が戻った局面で楽観しすぎてリスクを取り過ぎたりせず、当初設計したアセットアロケーションと運用哲学を、規律をもって維持していくことが重要だと考えています。予断を持たずに、継続的にモニタリングしてまいります。
<長期的な投資環境認識:名目成長レジームへの転換>
長期的な視点で見たとき、私たちが想定している投資環境は、債務拡大とインフレが共存する「名目成長レジーム」です。5月の株式市場の堅調と、債券・リートに対する逆風という対照的な動きは、この大局観の延長線上に整理できる動きです。こうした環境下では、現預金や債券にとっては実質的な購買力を守ることが構造的に難しく、株式やヘッジファンドのような「実体経済の成長」「市場の動き」を収益源とする資産の組み合わせが、長期資産形成の基本形であるという認識に変わりはありません。当ファンドでは、こうした環境認識のもと、株式による成長とオルタナティブによる分散を組み合わせるEndowmentの考え方に基づき、ポートフォリオを構築しています。 当社のビッグ・ピクチャー「名目成長レジームへの転換」については、当社ホームページで公開しておりますので、ぜひご一読ください。
<運用方針>
GCIエンダウメントファンドでは、足元の組入れヘッジファンドの一部苦戦を真摯に受け止め、戦略検証と改善努力を継続してまいります。そのうえで、市場環境の変化を前提としながら、株式による長期成長とオルタナティブによる分散効果を組み合わせるEndowmentの考え方に基づき、長期的な資産成長と安定的な資産形成の両立を目指してまいります。
ファウンダー・代表取締役CEO兼社長 山内英貴
※上記コメントは、2026年6月3日に作成したものです。