<2025年6月を振り返って>山内英貴
6月も米国株式市場は穏やかな上昇基調を維持し、一部のインデックスは史上最高値を更新しています。米国と各国との関税交渉の決着にはまだ時間を要しそうですが、市場は4月のショックを一定程度消化したのか、地政学リスクや金融政策関連の材料に対する反応も一時に比べて落ち着いてきた印象です。
市場が注視する関税の影響が企業収益や実体経済に現れるのはまさにこれからですが、基本的には業績と株価にとってはネガティブであり、問題はその幅がどの程度になるのかという点です。また、コロナ禍以降の米国消費を支えてきた家計の過剰貯蓄がそろそろ底を尽くという分析もあり、今年後半にかけては、ここまでとても強かった米国経済成長の減速に注意が必要だと考えています。しかしながら、実はそれ自体がFRBによる金融緩和期待を高め、株式市場にとってはポジティブな材料となる面もあります。これらの要素に、関税の影響を含めたインフレ動向および財政問題を加えた綱引きになるのではないかと思います。
一方、日本は参議院選挙が今年後半の政策運営に与える影響が未知数ですが、基調として、底打ちしたインフレ、顕在化しやすい財政リスク、内外金利動向を踏まえた為替リスクには特に留意する必要があると考えています。
GCIエンダウメントファンドの骨子は、リスク管理を最優先した「長期分散」投資をシステマティックに継続することです。インフレ的な環境でグローバル経済の成長から果実を期待できる株式と、市場のボラティリティを収益源のひとつとして債券に代替し得るヘッジファンドをポートフォリオの中核として、円ベースでのリスク管理を最優先し、安定的な成果を受益者のみなさまとともに目指してまいります。