• 第三話

最先端の資産運用

エンダウメントも活用するヘッジファンドとは?

皆さまも新聞等で「ヘッジファンド」というキーワードは目にしたことがあるのではないでしょうか。ヘッジファンドとは、避けるという意味の「ヘッジ」と投資信託のような多くの方のお金を集めて運用する「ファンド」の2つの言葉が組み合わさったもので、リスクを避けて運用を行うというものです。どういうことかというと、株式や不動産等が値上がりや値下がりをするタイミングでも「山門から喧嘩見る」といった形で、相場とは無関係な値動きをするように運用が行われます。そうした点から、必ず利益を得られるというものではありませんが、相場とは無関係に利益を狙えるファンドということでヘッジファンドは「絶対収益追求型ファンド」と呼ばれます。

分散投資の考え方を極めたのが “エンダウメント”

米国のエンダウメントが長期間に渡り、安定的な利益を実現するために大切にしていることがあります。それが、分散投資です。
効果的な分散投資が行われているかを確認するために使われるのが相関係数という数値です。
相関係数は-1から+1までの幅で表され、異なる2つ以上の資産の相関係数が-1の場合、それらは全く逆の値動き、+1の場合、全く同じ値動きをしているということを表します。
異なる2つ以上の資産に同じ金額を投資する場合、それらの資産の相関係数が-1であれば、お互いの値動きを完全に打ち消しあってしまい、価額は動かなくなってしまいます。逆に+1であれば、お互いの値動きは全く同じになるため、分散投資が出来ていないということになります。

異なる2つ以上の資産の相関係数が0であると『無相関』と呼ばれ、それらの資産の値動きには全く関係性がないと言われます。資産運用ではいかに相関係数を0に近づけた分散投資ができるかが重要です。その点において、先述のように相場とは無関係に常に利益を狙う絶対収益追求型ファンドであるヘッジファンドは他の資産に対して相関係数が0に近いため、分散投資の効果を得やすく、リスクを減らした安定的な利益を生むことが出来るのです。